小説 野性時代
電子版に完全移行した「小説 野性時代」は毎月25日発売です。 紙から電子に形態は変われど、皆様に今一番面白い物語をお届けする 野性時代スピリッツは変わりません。 今後とも「小説 野性時代」をよろしくお願いいたします!
「小説 野性時代」で連載中の大人気エッセイをnoteでも特別公開! 毎月22日(にゃんにゃんの日)に更新予定です。お楽しみに!
得体の知れない怪異と不条理が襲いくる――。鬼才が放つ、戦慄の長編ホラー。 『天地明察』『十二人の死にたい子どもたち』「マルドゥック」シリーズ。 ジャンルを超越しベストセラーを生み出す鬼才・冲方丁が綴る長編ホラー小説「骨灰」(こっぱい)。『小説 野性時代』2021年9月号から満を持してスタートした連載を、順次配信していきます。(連載の続きがすぐに読みたい方は本誌をぜひ!) 建設現場で遭遇する不可解な事象、それをきっかけに身の回りに忍び寄る怪異、侵食されていく現実――。《からからに乾いた》戦慄のホラー小説をぜひお楽しみください。
千早 茜さんの『ひきなみ』(角川書店)が、4月30日に発売しました。 刊行記念として、本作の魅力がたっぷり詰まった冒頭を大公開! ぜひお楽しみください。 【あらすじ】 私たちずっと一緒だと思っていたのに。 彼女は脱獄犯の男と、島から消えた。 小学校最後の年を過ごした島で、葉は真以に出会った。からかいから救ってくれたことを機に真以に心を寄せる葉だったが、ある日真以は島に逃げ込んだ脱獄犯の男と一緒に島から逃げ出し、姿を消してしまう。裏切られたと感じた葉は母に連れられ東京へ戻るが、大人になって会社で日々受けるハラスメントに身も心も限界を迎える中、ある陶芸工房のHPで再び真以を見つける。たまらず会いに行った葉は、真以があの事件で深く傷ついていることを知り――。女であることに縛られ傷つきながら、女になりゆく体を抱えた2人の少女。大人になった彼女たちが選んだ道とは。
「小説 野性時代」4月号発売! 伊岡 瞬「清算」、カツセマサヒコ「第四地区」連載スタート! 柞刈湯葉・海堂 尊・久坂部 羊・佐藤 雫・知念実希人による医療小説特集など…
(カドブン3月8日より転載) もうすぐ春ですねー!! ……いや、すでに春ですね。花粉を強く感じます。 さて、花粉はともかく、春の爽やかな陽気は、読書をするにはぴったり…
◀最初から読む ◀前回のを読む 御饌使──身消し。 嫌な言葉を使うものだと腹立たしさすら覚えた。失踪しても誰も届け出ない。そういう人間を選んで鎖でつないだとし…
◀最初から読む ◀前回のを読む そうささやき、にっこりした。 あなたもわかるでしょう? と言外に尋ねられたかのようで、光弘は落ち着かない気分にさせられた。介護…
(カドブン3月9日より転載) 流星とは、「宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートル程度のチリの粒が地球の大気に飛び込んできて大気と激しく衝突し、高温にな…
◀最初から読む ◀前回のを読む 5 「異世界にでも行って来たような気分です」 光弘は、むわっとする秋葉原駅のホームのベンチに座り、電話を当てていないほうの耳の穴…
2022年3月25日 13:00
「小説 野性時代」4月号発売! 伊岡 瞬「清算」、カツセマサヒコ「第四地区」連載スタート! 柞刈湯葉・海堂 尊・久坂部 羊・佐藤 雫・知念実希人による医療小説特集など掲載。今月もお見逃しなく!◆ニュース①【新連載】〇伊岡 瞬「清算」長年勤務した会社の重大決定に合わせ、突如総務部長に任じられた男の運命は?イヤミス界の新旗手、待望の新連載!〇カツセマサヒコ「第四地区」新卒一年目。
2022年3月18日 12:00
(カドブン3月8日より転載)もうすぐ春ですねー!!……いや、すでに春ですね。花粉を強く感じます。さて、花粉はともかく、春の爽やかな陽気は、読書をするにはぴったりだと思いませんか?春の穏やかな昼下がりには、桜などの春の草木を愛でながら、公園でシートに寝転んでのんびり読書でもしたいものです。読書にぴったりの春には、どんな本が似合うでしょうか。春が来るたびに桜を見て思い出してしまう美しい恋
2022年3月14日 12:00
◀最初から読む◀前回のを読む 御饌使──身消し。 嫌な言葉を使うものだと腹立たしさすら覚えた。失踪しても誰も届け出ない。そういう人間を選んで鎖でつないだとしか思えず、玉井工務店を疑う気持ちが膨らんでいった。 ともかく原義一を見つけ、彼に何があったのか、どこまで自分の意思でやったのかを話させねばならない。そして、入所させることはできなくとも、せめて原めぐみのもとに連れて行ってやろう。 そ
2022年3月11日 12:00
◀最初から読む◀前回のを読む そうささやき、にっこりした。 あなたもわかるでしょう? と言外に尋ねられたかのようで、光弘は落ち着かない気分にさせられた。介護士が怪訝そうにちらりと光弘へ目を向けた。どうやら今度は、光弘のほうが怯えたように見えたのだろう。 女性が手を伸ばし、光弘の腕を軽く叩いた。「玉井の方が、お守りをくれるから、大丈夫」 その言葉で、鞄の中にそれが入っていることを思い出
2022年3月9日 12:00
(カドブン3月9日より転載)流星とは、「宇宙空間にある直径1ミリメートルから数センチメートル程度のチリの粒が地球の大気に飛び込んできて大気と激しく衝突し、高温になってチリが気化する一方で、大気や気化したチリの成分が光を放つ現象」(引用元:国立天文台HP)だそうです。はるかかなたから宇宙を旅してきたチリが最後に放った輝きだと思うと、ロマンを感じますよね。夜空を見上げて、流れ星が見えたら、あなた
2022年3月7日 12:00
◀最初から読む◀前回のを読む5「異世界にでも行って来たような気分です」 光弘は、むわっとする秋葉原駅のホームのベンチに座り、電話を当てていないほうの耳の穴に指を突っ込んで、電車の走行音や発着のベルに気を取られないようにしながら言った。《部下が、電波も届かない地下に連れて行かれるというのは、ぞっとせんぞ》 竹中が言った。言外に、そんな場所へ進んで同行するんじゃない、という叱責の念が感