小説 野性時代

今、最も面白い旬の小説が読める文芸誌! 月刊「小説 野性時代」の公式ページです。「小… もっとみる

小説 野性時代

今、最も面白い旬の小説が読める文芸誌! 月刊「小説 野性時代」の公式ページです。「小説 野性時代」に掲載中の人気作品の一部を、こちらでも特別公開していきます。詳しい情報はこちら https://www.kadokawa.co.jp/product/322101000604/

マガジン

  • 「小説 野性時代」発売のお知らせ!

    電子版に完全移行した「小説 野性時代」は毎月25日発売です。 紙から電子に形態は変われど、皆様に今一番面白い物語をお届けする 野性時代スピリッツは変わりません。 今後とも「小説 野性時代」をよろしくお願いいたします!

  • 【エッセイ連載】角田光代「明日も一日きみを見てる」

    「小説 野性時代」で連載中の大人気エッセイをnoteでも特別公開! 毎月22日(にゃんにゃんの日)に更新予定です。お楽しみに!

  • 【特別掲載】冲方丁『骨灰』

    得体の知れない怪異と不条理が襲いくる――。鬼才が放つ、戦慄の長編ホラー。 『天地明察』『十二人の死にたい子どもたち』「マルドゥック」シリーズ。 ジャンルを超越しベストセラーを生み出す鬼才・冲方丁が綴る長編ホラー小説「骨灰」(こっぱい)。『小説 野性時代』2021年9月号から満を持してスタートした連載を、順次配信していきます。(連載の続きがすぐに読みたい方は本誌をぜひ!) 建設現場で遭遇する不可解な事象、それをきっかけに身の回りに忍び寄る怪異、侵食されていく現実――。《からからに乾いた》戦慄のホラー小説をぜひお楽しみください。

  • 編集部のおすすめ本

  • 【小説試し読み】千早茜「ひきなみ」

    千早 茜さんの『ひきなみ』(角川書店)が、4月30日に発売しました。 刊行記念として、本作の魅力がたっぷり詰まった冒頭を大公開! ぜひお楽しみください。 【あらすじ】 私たちずっと一緒だと思っていたのに。 彼女は脱獄犯の男と、島から消えた。 小学校最後の年を過ごした島で、葉は真以に出会った。からかいから救ってくれたことを機に真以に心を寄せる葉だったが、ある日真以は島に逃げ込んだ脱獄犯の男と一緒に島から逃げ出し、姿を消してしまう。裏切られたと感じた葉は母に連れられ東京へ戻るが、大人になって会社で日々受けるハラスメントに身も心も限界を迎える中、ある陶芸工房のHPで再び真以を見つける。たまらず会いに行った葉は、真以があの事件で深く傷ついていることを知り――。女であることに縛られ傷つきながら、女になりゆく体を抱えた2人の少女。大人になった彼女たちが選んだ道とは。

記事一覧

娘が炎に呑まれる――恐ろしい夢を見た。 「骨灰」#21

◀最初から読む ◀前回のを読む 2  はっと光弘が目を開いたとき、娘を焼くおぞましい火の輝きはどこにもなく、寝室の暗い天井があるばかりだった。手は、耐えがたい熱…

警察小説アンソロジー『警官の道』刊行記念! 「次世代ミステリ作家の必読7選」

(カドブン1月1日より転載) 次世代ミステリ作家による豪華警察小説アンソロジー『警官の道』。 参戦した7人は、呉勝浩、下村敦史、長浦京、中山七里、葉真中顕、深町秋生、…

驚天動地の戦国時代で、魂を燃やした男たち。「戦国小説5選」

(カドブン12月27日より転載) 日本の歴史上、もっとも“群雄割拠”という言葉が似合う時代――それが“戦国時代”です。 全国各地で名のある戦国大名が誕生し、天下をかけ…

水を求め続ける娘の様子がおかしい――。 「骨灰」#20

◀最初から読む ◀前回のを読む  光弘は足早にシンクに近づき、手の平を叩きつけるようにして乱暴に水栓を閉じた。水の音が、気づけば経験したことがないほど不快で苛立…

本を開けば、世界が輝きだす! 「色鮮やかな小説5選」

(カドブン12月25日より転載) 文字を目で追うだけで、頭の中に映像が浮かんだ経験はありませんか。 白い紙の上に黒い文字が刷られているだけなのに、物語に没頭するうちに…

「小説 野性時代」1月号発売!

第12回山田風太郎賞発表! 選考委員による選評、受賞記念エッセイを掲載。 三津田信三による新シリーズをはじめ豪華連載陣による連載など、今最も旬の小説が読める文芸誌…

娘が炎に呑まれる――恐ろしい夢を見た。 「骨灰」#21

娘が炎に呑まれる――恐ろしい夢を見た。 「骨灰」#21

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 はっと光弘が目を開いたとき、娘を焼くおぞましい火の輝きはどこにもなく、寝室の暗い天井があるばかりだった。手は、耐えがたい熱を感じているはずだと思ったが、それもなかった。
 代わりに全身が小刻みに震えており、凍えたように奥歯がかちかち耳障りな音を立てている。遅れて、どっと恐怖の汗がにじみ出した。額を拭った手の平がびっしょり濡れるほどだ。
 こんな恐ろしい夢は

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警察小説アンソロジー『警官の道』刊行記念! 「次世代ミステリ作家の必読7選」

警察小説アンソロジー『警官の道』刊行記念! 「次世代ミステリ作家の必読7選」

(カドブン1月1日より転載)

次世代ミステリ作家による豪華警察小説アンソロジー『警官の道』。
参戦した7人は、呉勝浩、下村敦史、長浦京、中山七里、葉真中顕、深町秋生、柚月裕子。
各々がベストセラーや文学賞受賞作、映像化原作を抱え、
これからのミステリ&警察小説ジャンルを牽引する作家が勢揃いしました。
7人7色の警察小説短編アンソロジー『警官の道』はもちろん逃さずお読みいただくとして、
それぞれの

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驚天動地の戦国時代で、魂を燃やした男たち。「戦国小説5選」

驚天動地の戦国時代で、魂を燃やした男たち。「戦国小説5選」

(カドブン12月27日より転載)

日本の歴史上、もっとも“群雄割拠”という言葉が似合う時代――それが“戦国時代”です。
全国各地で名のある戦国大名が誕生し、天下をかけて戦い、命を散らした時代。
わずか約140年の間に、数多くの名将やカリスマが現れ、歴史に名を刻みました。
乱世で無双したり、イケメン武将と恋愛をするゲームも人気を博すこの時代にはやはり、傑作小説もたくさん誕生しています。
戦国最強の

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 水を求め続ける娘の様子がおかしい――。 「骨灰」#20

水を求め続ける娘の様子がおかしい――。 「骨灰」#20

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 光弘は足早にシンクに近づき、手の平を叩きつけるようにして乱暴に水栓を閉じた。水の音が、気づけば経験したことがないほど不快で苛立たしいものに思えていた。声をかけ続ける美世子のことも。返事をしない咲恵のことも。
 だがそのせいで、美世子をびくっとさせてしまった。光弘は大きく息をつき、可能な限り声を落ち着かせて言った。
「お水、飲み過ぎだよ、咲恵ちゃん」
 ふと、いつ

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本を開けば、世界が輝きだす! 「色鮮やかな小説5選」

本を開けば、世界が輝きだす! 「色鮮やかな小説5選」

(カドブン12月25日より転載)

文字を目で追うだけで、頭の中に映像が浮かんだ経験はありませんか。
白い紙の上に黒い文字が刷られているだけなのに、物語に没頭するうちにいつの間にか、頭の中で登場人物が動き出し、生き生きと会話し、はるか遠くの世界に連れて行ってくれる。
そして、目の前の世界も、物語を読む前と後で色が変わって見える。
そんな体験が、小説の醍醐味ですよね。
今回は”色鮮やかな”小説という

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「小説 野性時代」1月号発売!

「小説 野性時代」1月号発売!

第12回山田風太郎賞発表! 選考委員による選評、受賞記念エッセイを掲載。
三津田信三による新シリーズをはじめ豪華連載陣による連載など、今最も旬の小説が読める文芸誌「小説 野性時代」今月もお見逃しなく!

◆ニュース①【発表】

〇第12回 山田風太郎賞
選評 奥泉 光/恩田 陸/貴志祐介/筒井康隆/林 真理子/夢枕 獏
受賞記念エッセイ「月輪」

〇第13回 小説 野性時代 新人賞 一次選考通過作

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